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杣人yumi

Author:杣人yumi
弓道と楽しく向き合う杣人の弓道ブログ。お気軽にお立ち寄りください。

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入木の弓とカケ

長く雨が続き練習が出来ないでいる。道場のある運動公園も冠水して全国にニュースで紹介されていた。体育館は掘り下げた造りになっているから水が入ったようだ。道場の様子が気になる。


春から弓の調整をしてきた。入木の強い弓を直す作業だ。和弓の特徴は長さや握りの位置にあるが、もう一つ弦の位置にもある。弦の張っている側本弭からみて弓本体は僅かに左側に湾曲している。弦輪をかける本弭、裏弭から姫反のところまでは弦はほぼ真ん中を通り次第に本体が左側に曲がり弦は弓の右側ぎりぎりの処を通るように見える。これを入木という。これが逆に弓の真ん中から左側のほうに弦が来ることを出木の弓といって弓の性能は落ち矢も真っすぐ飛ばない。弓はその製造の過程で弓師により入木になるよう作られるが、引いているうちに自然と捻られ出木になる場合もあるので、時々弓の形を見て入木になるよう矯正する必要がある。弓の引き始め引き終わりには疵や剥がれがないか確認し成りを見るが同時に弦の位置も確認することが大事だ。

今回私が調整してきた弓は入木の弓。上は鳥打、下は手下の下の方から弓の幅ぐらい大きく曲がっている。試しに的に向かって引いてみると矢は大きく左にそれてしまう。

矯正器を上は鳥肩節と目付節の間、下は手下節と下成節の間の二か所にはめて数日おいておく。弓の性質を考えると矯正器をかけないで張ったままにしておくとさらに入木が強くなりそうだ。弓師が作った時には素直な形に作ってあっても時間の経過とともに素材であるひごの性質などから癖が出て形が変わってくることがある。そうゆう癖の出方を見極めて矯正器などで形を直してゆくことは大事だ。ただ張りっぱなしというのも弓のカンが鈍るのでいずれは弦を外しても良いように育てなけらばならない。軽くて反応の良い弓なので大切に育てたいと思う。
弓は使う人間が育てる道具だ。形を見て引いてその弓の性質を探り弓が語りかけてくる声に耳をすまして育て方を学ぶ。育てることによって射手も成長する。


カケを修理に出した。人差し指の糸が切れて開いてきたのに気が付き、よく見ると捻り革の縫い目にも糸が切れたところが見える。カケ師の方は嫌がるだろうが、接着剤で直す方法もある。私のカケはもう20年も使ってきたカケだがまだまだ綺麗な状態で今後も長く使えるものだからむやみに接着剤で直すのは避けたい。道場の仲間からカケ師ではないが綺麗に直してくれる方がいると聞き、その方に依頼することにした。
手紙を書き、どこを直してもらいたいのか絵を添えて郵便で送った。送ってから一週間、綺麗に直ったカケが戻ってきて、私が気が付かなかった箇所も補修してくださっていた。お礼の電話をし、カケを直してくださる方によって私の練習が支えられていることに改めて感謝の思いが沸いてきた。

弓を調整しカケを直し、心してこれからの練習をしよう。秋から冬は弓道にはよい季節だ。

おまけ)
弓の形が変わってくるのは弓の素材の性質によるところだからグラスやカーボンの弓は形が変わりにくい。ただし全く変わらないかというとやはりひごが入っているから変わらない訳でもないらしい。私は竹弓の経験しかないのでこれに関してはいう事はできない。同様に最近流行っているカーボンを挟んだ竹弓も形の変化は出にくいと考えられる。カーボンはなにより伸びやねじれに強い素材だからだ。ただ、ならばカーボンを挟んだ弓は矯正もしにくいのではないかという疑問も浮かんでくる。その辺は使っている弓仲間に聞いてみたい。
弓の形が変わるのは素材のせいばかりではない。引き方の良し悪しで弓は変化する。強く握ったり捻ったり、引き分けの弦道が悪かったりしても弓に負担をかけるから弓の形を見て自分の引き方の反省をすることもできる。あまり神経質になることはないが経験者によく習うとよい。
初心者でもすぐ出来るのは弦の張り方だ。弦を張るときに弓を押すのではなく本弭を弦輪がかかる程度に引き上げるようにして張るのがよいが、時々必要以上に弓をぐいと押して弦をかける人があり見ているこちらが怖くなるくらいだ。弦輪の位置もきちんとさせたい。
そう考えてくると射手の性格が弓に現れると言ってもよいかもしれない。道具を見れば使い手の技量が判るというが弓道でも同じことが言えるのだ。素直な気持ちで練習をすることが大事という事だ。

ではまた。
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テーマ : 弓道
ジャンル : スポーツ