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杣人yumi

Author:杣人yumi
弓道と楽しく向き合う杣人の弓道ブログ。お気軽にお立ち寄りください。

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焼津弓道会 「かつお射会」

昨日、5月30日は待ちに待った「かつお射会」
焼津弓道会が主催する人気の射会に参加してきました。

当地に越してきて各地の射会、お祭りに伺うようにしていますが、
焼津の射会は賞品にかつおが出ることもあって、人気の射会。
西は愛知県の豊川、東は神奈川の横浜のほうからも参加者がいます。

今回も115名の参加。立射2射場で四矢3回で競技が行われます。

昨年につづき2回目の参加で、前回は10/12で4位でしたので、
今回はさらに気合を入れて臨んでいます。
土曜日の練習でも思うような射が出来ていました。

受付が早かったのでの、立ち順は4番。2射場の大前。

今回の結果。

○××○ ×××× ○○×× 4/12

予想外のひどい中りに言葉もありません。
特に、2立ち目は何がどうなっているのか分からない。

最後の立ちはそれでも、気持を整え、だめならだめなりに丁寧に引こうと
最初の2本は星上に矢勢もよくそろいます。

でも残りは5時と2時の的ふちにはずれ。惨敗でした。

実は、原因は分かっています。 疲労です。

先週、仕事で神経をかなりつかっていて体も頭もかなり疲れていました。
土曜日の道場は20射ほど練習をしてきましたが、午前中で引き上げて
午後食事の後は昼寝を2時間ほどするしまつ。

夜も夕食後は目を開けているのがつらいくらいで、そうそうに布団の中へ。

こうなると、もう体のあちらこちらがぼけていて、詰め会いどころではありません。
なんとか形は引いているものの、責める弓ができません。

せっかく1年に一度の大切な「かつお射会」に残念なことをしましたが、
体調管理も大切とよい教訓としましょう。

それでも、美味しい花かつおをお土産にいただき、ちょっと幸せ。
帰りには焼津の日本酒「磯自慢」を買い求め、「おさかなセンター」によって
魚も買ってかえります。

来年、また「かつお射会」に伺って今回の雪辱をはらすこととしましょう。

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テーマ : 弓道
ジャンル : スポーツ

県国体選手1次選考会

今日は、当地朝から強い雨が降っています。

今日は今年の秋に行われる第65回国体にむけた、県の選手選考会、その一次選考の日です。

弓道場のある体育館へは約70キロメートル。東名高速に乗って行っても1時間半かかります。
6時半に家を出ます。
途中SAで持ってきたおにぎりで朝ご飯もとります。選考会の途中でお腹がすいたらたまりませんからね。

私は県レベルの予選会に参加するのが初めてなので、
どんな方が集まってくるのか楽しみにしています。

開会式。
県連副会長の挨拶をいただき、運行射候、選考方法の説明をいただき、

すぐ競技開始。遠的からはじまります。
立射3人立ち、2射場。四矢3回の12射。
今日の遠的は点数的を使いますが、的中数で競います。

参加者は欠席もいるため、男子44名、女子28名。
私は立順が遅いので競技を拝見しながらイメージを整えてゆきます。

今日の結果
×○×○ ×××○ ○○○○  7/12
1立ち目。
1本目が11時の的ふち。一本目は引き方の確認と高さの確認です。
中りませんでしたが、心の中でよしと思いました。
2本目は狙いの方向を直して星上5点に中ります。
3本目は同じように狙ったのですが、最後の伸びに欠け6時ののどに外れます。
もったいない。
4本目、伸びあいに注意し飛んでけ~と離し、2時の7点。

まったく練習しないで遠的の競技に出た割には思うような射ができて安心。

2立ち目。この立ちはひどかった。
1本目、5時に外れ。
2本目、7時に外れ。
3本目、2時に外れ。
心の中でなぜ中らないのかがわからないまま射が進みます。
ドスリはみっともないので避けたい…と
4本目は何が何でもという破れかぶれの気持ちで離し、星上7点に中ります。

実は、朝4時から起きていたため、体がすこし眠たくなってきています。
意識をしっかりもって各部署を使ってゆかないと詰め会いが弱ります。
練習をしていない弱点も修正がすぐ出来ないという形で出てきますね。

3立ち目。さぁ、最後の立ちです。
1本目、5時に中り3点。
2本目、8時に中り3点。
3本目、星上に中り5点。
4本目、その隣に中り7点。
皆中りすることができました。ちょっと嬉しいですね。
2立ち目の反省から、狙いはそのままとし会を意識し体を納めることを心がけました。

遠的競技12時20分に終了。
男子は12射皆中が2名、11中5名、10中4名と続き
7中はちょうど中間に位置します。

お昼御飯を食べ、すこし眠ったりしながら午後近的競技です。
座射3人立ち、3射場。四矢3回で行われます。 

今日の結果。
×○○○ ××○× ○×○○ 7/12

1立ち目。
1本目、12時の的ふちに音を立てて外れ。
2本目、3本目、4本目、気持ちいいように星上に中ります。
矢勢もいい。体の伸びが生きています。

2立ち目。
1本目、9時に大きく外れます。体のバランスがちょっと狂ったようです。
2本目、修正を試みますが、やはり9時半の的ふちに外れ。
3本目、今度は体がしまって星上に中り。
4本目、同じように引きましたが最後にちょっと詰めが弱く、2時半の的ふちに外れます。

3立ち目。
1本目、星上に矢勢よく中り。
2本目、2時半的ふちに外れ。
3本目、4本目は1本目と同じ星上に集まって中り。
階中は逃しましたが。自分の引き方が出来た納得の射でした。

遠的、近的の競技を終えてみると、中りの数としては3本ぐらい足りない。
選考に残ることは出来ませんが、現状としては納得出来る良い競技に参加した喜びが
勝っています。競技に参加していた人たちの射をよく見られたのも良い経験です。
各地から選ばれた人たちですから、それぞれに参考になる点がありました。

遠的はもともと好きなんですが、引いて気持ちが良いのを再確認出来たのもよかった。
練習をまったくしていない割には中ったほうでしょう。
でも、競技会で成績を残せるような高い得点での中りを確実にするには、
やはり練習が大事ということもよくわかりました。当り前ですね。

秋には奈良で遠的大会もあってお誘いも頂いています。
ちょっと練習してみたくなりました。


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H北支部弓道大会

GWの京都が終わると、各地連県連ではいよいよ全日本選手権、国体に向けた選手選考が始まります。
そのビッグイベントのスケジュールを縫うようにして、
各地で支部主催の弓道大会、神社などが主催する弓祭りがおこなわれ
それぞれの弓引きさんが、練習の成果を試したり、お仲間さんとの交流ににぎやかに。

毎週のように出かけることになりますから、弓引きの生活は忙しいですね。

今日は、当地H北支部主催の弓道大会。
近隣の町から120名ほどが参加。その中には中学生、高校生の姿も多数見られます。
成年男子、成年女子、少年男子、少年女子 とクラス分けをして学生さんにも賞が沢山渡せるようにと支部の方たちは配慮しています。

立射による四矢3回。12射で競技をおこないます。
去年は16射だったのですが、人数が増えたので12射での競技。
一本一本が大切です。

私の今日の結果は

×○○× ×○×○ ○○○× 7/12 15位でした。

ちょっと情けないです。

1立ち目。
1本目は2時の的ふちに外れます。勝手の離れがなんかおかしい。
2本目、3本目はしっかり押して星の近くに中ります。
4本目も押したのですが、押しきれていないのがわかり、6時の的ふちに外れてしまいました。

2立ち目。
1本目はまたもや3時の的ふちに外れ、2本目は星近くに中り、
3本目は12時に外れ、4本目は星に中ります。

どうも、矢所が定まらない感じです。押しは効いているのでしょうが、左右バランスが良くない。
勝手の飛びも大きく離れることなく中筋から割れていません。

昨日の練習の成果は頭の中で理解確認出来ているのですが、
体が疲れているのでしょう。
頑張るしかありませんね。

お昼のお弁当を食べた後、最後の立ちです。
少しでも挽回したいと頑張る決意。

1本目、3時の的ふちに中ります。
2本目、12時の的ふちに、3本目、9時の的ふちに。
自分でも引いてて笑いたくなるくらい、矢所が定まっていません。
でも、決意の押しが効いているので、的に中ってくれています。
4本目、12時の的ふちにカチンと音をたてて外れてしまいました。

皆中を狙っていたので、残念です。

1位は11中の人が一人でしたので、単独優勝。
10中から5中までの人で遠近競射をし順位を決めますが、
私は7中の7人と競射し、2番目に星に近く、15位となりました。

DSCN0585_convert_20100516174750.jpg

今日の賞品は蚊取り線香です。
これからの時期、重宝しますね。

帰り際、道場の方から甘夏を沢山お土産にいただき、思わぬ収穫。

DSCN0589_convert_20100516201008.jpg

射会を十分楽しんで、ごちそうさまの甘夏に満足の一日でした。

今日のおまけ。

H北支部弓道大会には毎年、中学・高校生が参加します。
今日、中学校の顧問の先生が
「1年生は弓を引きませんが、矢取りとか何か手伝わせてください。」と係の人にお願いしています。
係の人も、即座に「じゃ、矢取りをお願いします」って快く受けています。

ちょっと嬉しくなりました。

春に入部したばかりの1年生も、一緒に参加。
全員参加の弓道ですね。

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県西部地区国体選考会

お元気ですか?

当地、昨日からさわやかな陽気です。
久しぶりに弓道の県西部地区国体選手選考会に参加してきました。
平日は殆ど道場に行けないので、練習不足は否めないのですが
これまでの練習でチェックしてきたことを頭の中でフル稼働させ、
練習不足を補います。

今日集まったのは男女合わせて70人弱。
その中から、男子15名、女子9名を選び、県の選手選考会に送り出すという選考会。
座射による四矢4回の16射で行われます。
すでに国体に出場した経験をもつ選手やいくつもの射会で戦績を残している
腕に覚えの人が集まってきますから、胸を借りるのもいいでしょう。

私は、実戦の場で普段稽古していることが出来るかどうかを試す場と臨みます。



今日の結果。
×○×○ ×○○○ ○○○○ ○×○○ 12/16 予選通過です。

1立ち目。
同じ立ちグループの人と挨拶をして入場します。
1本目、体が硬いのですが、押してゆこうという意識は働いていて、12時に外れ。
2本目は肩が伸びて星近くに中ります。
3本目、体は伸びできたのですが、わずかに左肩の入りがあまく、的ふち3時に外れます。
4本目、今度は肩の入りを意識しながら的に押し込んで中り。

2立ち目。
1本目、大きく引くことを意識したのですが、伸びあいの途中で離れてしまい、11時に外れ。
2本目は左肩の伸びと右手の離れるタイミングがわずかに狂いましたが、押しているのが
功を奏して12時の的ふちに中り。
3本目は3時、4本目は真ん中と離れがちょっと悪いのですが、押し手が効いています。

3立ち目。
前の立ちの反省を意識し、右手を大きく飛ばすことを心がけます。
大三を大きく、右肩を伸ばしながら左肩も伸ばして押す。
集中力を切らさないように1本1本注意して引いた結果、皆中です。

これで9中。予選を確実に通過するには12中は必要と考えていましたから、
最後の立ちは3中以上。皆中で安心というところでしょうか。

4立ち目。
1本目は星に入ります。
2本目は12時に外れ、残念。皆中を狙っていたのですが…
気持ちを取りなおし、集中します。
3本目、星近くに勢いよく入ります。
さあ、最後の止め矢。これをしっかり入れてきっちり納めたい。
4本目。丁寧を心がけ、伸びを意識して中ります。

終わってみると、今日の最高的中は、男女共に14中が最高。
男子は14中が1人。続く13中が1人。
私と同じ12中が5人となって、11中と10中の人の一部も加わって15人が予選通過。
一応、上位から三番目の成績で通過することが出来ました。

途中、心の動きもコントロールして、平常心を維持できたし、離れの乱れも修正して
中りをもってこれたので、競技の射としてはまずまずの満足です。

次は県の選考会。3地区から選ばれた72名(男子45、女子27名)から予選を競います。
さぁ、また胸を借りましょう。

今日も、ああこの人は上手だなと思える良い射をする人を知ることが出来ました。
次の県のレベルではそうゆう上手な人が沢山集まる事でしょう。

そんな、新しい出会い、楽しみですね。


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道具に習う

 「弘法筆を選ばず」という諺がある。書の達人であった弘法大師空海は字を書くのに筆の良し悪しを選ばなかったということから転じ、「達人はどのような道具を使っても上手に出来る」という諺である。この諺は初心者が練習の不足を棚に上げて道具のせいにするのを戒める諺であってそのままに理解すると間違ってしまう。大工の鉋、演奏家の楽器、料理人の包丁、どの例をみてもいい仕事をする人の道具は丁寧に扱われメンテナンスされている。自分の技量に応じて良い道具が必要になるし、良い道具は使い手に道具の扱いを教え、技術を伸ばしてさえくれるのである。
 弓道も同様。道具は私たちに弓の引き方を教えてくれる。毎日のように触れる道具から何を教えられているのかを考えてみたい。


 【弽に習う】
 弽について思い出すのは私がまだ弐段の頃の事である。当時私は弽の握り込みが強く拇指の関節が帽子の中であたりタコが出来るほどであった。他の人の指にタコは出来ていないから自分の引き方に問題があると知りとても恥ずかしくどうしたら拇指を伸ばす事が出来るのかを苦心していた。テープを巻いて拇指が曲がらないようにまでしたものである。道場では弽を捻るように指導されていたから握り込んで捻れば当然「箆じない」が起こる。弽を捻りながら「箆じない」を起さないようにするにはどうしたらよいのか。拇指のタコやひょろひょろ飛んでゆく矢を見ては考えたものである。
 弽を捻るように言われても捻り方が分らなければ使えない。取り掛けの形、円相の作り方、肩や肘の位置方向などが整い、弽が弦や矢に対してどのように添えられてゆくのかが分って初めて弽が使えるようになる。さらに、取り掛けが出来たとして、打起しから大三、引分けて会に至る変化に弽の働かせ方を感じ、弦の押し方、ゆだね方を知らなければならない。弐段どころか現在も修練中の弽使いの微妙な技である。
 弽は流派によって作り方が違うし弽師の考えによっても形が違う。同じ弽師が作ったものでも年代によって違うくらいであるから、弽を見ずに「弽はこう使う」ということは言えない。弽の役割から言えば、弦を押し引くことが出来、伸び合いの頂点、離れで素直に離れる弽が使いやすい弽と言うことであろう。本当に良い離れが出たときには、勝手は有るべきところに飛び、弽の姿も瞬時に納まる。
 弽は帽子の角度、長さ、弦枕の形、腰や捻皮の形によって取り掛けの形が大きく違ってくる。手が素直に入り全ての指に長短なく、取り掛けの形を作ったときに帽子に指が無理なく添えられるものが良いと思うが、人それぞれ手の形は違うので弽を購入するときは色々試させていただき、自分にあった弽を購入しなければならない。可能ならば道場の先生や先輩に見ていただくのが良いであろう。
 私は道場の先輩の多くが使っていた弽師さんに手形をとって作っていただいたが、この弽が正しく使えるようにと思って練習している。弽に教えてもらう気持ちである。弽が使えているかどうかは、弦枕のところから腹革にかけて付く離れの跡を見て判断することが出来る。弦枕の下側に跡が付くが上(虎口側)に付くようなら捻りが足りないか、三味線離れをしている証拠である。跡が大きく付いているのも離れの瞬間弦が擦っていることだから、離れに切れが無い事になる。
 筈の位置も弽の形によって工夫が必要なところだから、捻皮につく筈の跡を見て、自分の弽にあった筈の位置を探さなければならない。筈半分位置を変えるだけで離れの軽さが全く変わる。何十年も使える弽はそれこそ弽がえのない道具でありパートナーである。上手に使えていればそうそう傷むものではないし、扱いに注意しメンテナンスをしながら弽が伝える言葉を聴けるようになりたい。


 【弓に習う】
 弓の形は実に美しく、見ているだけでも気持ちの良い弓というのがある。姫反、鳥打の曲線から胴の入り方、下の姫反の線など、弓師の技術は想像も付かない奥深いものだと思う。私はこれまで同じ銘の弓を好んで使っているので、違う作者の弓を使い比べた感じというのはよく分らない。グラスファイバーの弓やカーボンを挟んだ弓なども使ったことが無いので其の点も無知である。だから、私の使っている弓を基にした考えである。
 弓は育てるという。弓は生き物でそれ自体クセをもっているから、そのクセを見極めて調整してゆかなければならない。その意味では可能な限りクセの少ない素直な弓が良い。逆に射手の引き方は弓に移る。弓手を強く握りこんだり、捻りすぎたりすれば弓は曲がったり壊れたりする。中押しをよしと考えているが押し方でも形は変わるし、手の内が不安定で弓が暴れても壊れる原因となるから手の内はよくよく練習しなければならない。初心者の頃は先生や弓具店の人に弓をよく見てもらい、弓のクセや自分のクセがどのように弓の形に影響するのかを教えてもらうのが良い。
 弓の形で最も分りやすいのは張り方によって形が大きく変わることであろう。張顔を見て形を整え直すのは当然だが最初の張り方で同じ弓とは思えないほど形が違ってくるから弓を張る時は丁寧に行い、その後弓のクセをみながら形を整えるのである。弓のどこを持ち下弭の引き上げ方はどうするのかなど自分の弓でいろいろ試してみると良い。基本は曲がりの少ないところを持ち握りは決して押さない。張るときに弓を押すというのは禁物である。手形が入ると言って弓を傷めることになる。弓の弱い部分を押しているとどんどん弱くなるからこれも要注意である。
 弓の張り方も色々あるが、「弓師張り」は最初難しいが出来るようになると、弓に素直に力を加えることが出来、各部署の働きもよく分ると思う。弦を外した後も裏反りを見ていたわる心が大切である。
 練習の途中途中でも弓がどのように形を変えているかを見るのは大切で、丁寧に形を整えたり休ませたりすることが必要である。
 弓が教えてくれる事の中で楽しいのは「弦音」である。正しい手の内でしっかり伸び合って離れれば乾いた鋭い「弦音」がする。手の内の微妙な違いで弦音が変わるのも分る。私は「弦音」を聞きながら自分の射の良し悪しを反省するようにしている。弦音が悪い時には弓の形「成り」が変わっていたり弓に故障がある可能性もあるから使うのを止め、弓を調べなければならない。以前とても癇のいい弓を引いたことがある。鋭い弦音とともに一手ごとに手ごたえが伝わってくる素晴らしい弓だったが、あまりの癇のよさに楽しくなりすぎて立て続けに引いていたら外竹をはじいてしまった。私が弦音に溺れてしまったのである。せっかくの弓を・・・と反省したが後の祭りである。癇の強い、弦音の鋭い弓は故障する可能性も高いから休ませながら丁寧に扱わなければならない。外竹替えをした弓は別ものになるから心して弓を扱うようにして欲しい。
 弓は会でも教えてくれる。大三から下弦をしっかりとって引分けてくると、下弭が引き上げられた感じで効いてくる。会で伸び合っていると、この下弭の効いた感じがすぅっと楽になって納まりを感じることがある。このようなときは、素直な勢いのある矢が出る。私は弓は下をいかに使うかだと思っているが、出来ているかどうかは弓が教えてくれるのである。下弦の取り方は大三からの引分け方、弽の捻りにも関係しており、また手の内や各所骨が納まり伸び合いが正しく出来ないと感じられないから工夫のいるところである。


 【矢にならう】
 矢はジュラルミンやカーボンの矢などもあり初心者や学生はいいだろうが、やはり竹矢の味わいが分るようになりたい。にべ弓と同様竹矢には持ったときのあたたかい感触があり、矢師が心を込めて作った思いが一本一本に込められているように感じられる。竹矢の微妙な味わいを感じ取ることも大切な修練である。
 矢は箆の形状や釣り合い、羽など好みを伝えて作ってもらうことの出来る道具で射手の趣向が出るところだから、楽しめるところでもある。だが、やはり実用の道具だから練習で使い一本一本の矢飛びから学ぶことが大事である。
 まず、初心者が経験するのは「箆じない」である。弽で押さえることで、「箆じない」は起こるが、矢飛びを見れば、前に飛んだり、螺旋を描きながら飛ぶから自分でも分る。これを「矢色がでる」という。「矢色」が出るのは、「箆じない」の他に離れの方向が違うとき、左右のバランスが崩れているときにも起こるから、矢飛びを見て射を直すことができる。
 頬摺羽(弓摺羽)が極端にすり減るのも離れに問題があるといえる。「箆じない」をしている場合には羽が強く弓を擦ってゆくから羽は傷みやすくなる。また、馬手が強い場合、弓手が緩んでいる場合も同様である。手の内が悪く弓返りが悪い場合も頬摺羽は傷む。ただし、弓手を大きく振り込むクセのある場合には、頬摺羽は弓に擦らないから傷みは少ないが、振込みは別の欠点である。頬摺羽の極端な傷みは射の問題点を教えてくれるが、正しく引いていて全くすり減らないかといったらそうゆうことでもない。ある程度は傷むものと考え、気になるようなら弓具店で羽替えをしてもらうと良いだろう。
 竹矢は生き物である。使い方、湿度などで微妙に変わるから、使用後はきちんと乾拭きをするとともに、箆に傷などないかを確認し仕舞う様にする。垜の砂がついたまま仕舞うのは論外。板付が錆びたり、箆が湿気を吸って傷む。箆を良く拭き、羽を整え、筈の痛みが無いかを確認し、感謝の思いとともに矢筒にしまう。矢筒に仕舞うときも、上から放り入れるのではなく、羽を揃えながら丁寧に入れるようにしたい。
 
 
  道具は単なる物ではなく、弓人の弓道の方向を決める大切なものである。弽師、弓師、矢師、それぞれの思いを受け止めながら自分の進むべき弓道に合った道具を使い、道具に教えられながら練習をしてゆくものだと思う。試合会場などでよく忘れ物や他人の弓や矢を間違って持ってゆく人がいるようだが、自分の道具と心を通わせていない証拠である。忘れられた弓や矢はさぞ寂しい思いをしていることだろう。自分の道具に印や名前を書いて区別するのも大切な心がけで、自分がわかればいいというのではなく、他の人に間違わせないための心配りでもある。
 道具は慣れてくると人と一体となってくる。料理人の包丁が手の延長であるように、弽は弽を意識せず、弓は弓を意識しないようになる。電車などに乗っても邪魔にならないくらい持ち運びの動作も自然になる。大切な道具である。心して道具と会話できるようになりたい。

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ジャンル : スポーツ

 【射法八節】 残身(残心)

 【射法八節】THE EIGHT STAGES OF SHOOTING (SHAHO-HASSETSU)  残身(残心)

 射法八節は行射の際の、型であり、射位において矢を射る動作の流れを説明したものである。一つ一つの動作は関連しており、息会いによって運行される。『弓道教本第1巻』に準じて紹介し、若干のコメントを加えることとする。尚、『弓道教本第1巻』および、『KYUDO MANUAL Volume Ⅰ』から引用転載(藍色)させていただいている。


 第八 残心(ざんしん)
 矢の離れたあとの姿勢をいう。離れによって射は完成されたのではない。なお残されたものがある。精神でいえば「残心」、形でいえば「残身」である。「残心(残身)」は「離れ」の結果の連続であるから、「離れ」の姿勢をくずさず、気合いのこもったまま体は天地左右に伸張し、眼は矢所の着点に注いでいなければならない。「残心(残身)」は射の総決算である。体形厳然として、縦横十文字の規矩を堅持していなければならない。


 (8)Zanshin-Remaining Spirrit (and Form)
The position after the arrow is released is called Zanshin. The shooting is not yet completed at the release (Hanare), as there is still something remaining. Expressed as spirit, it is the remaining spiritual energy, and expressed as form, it is the remaining body action.
As Zanshin is the continuation and expression of the release (Hanare), you should not allow this action to stop and collapse the posture, but with the focus of spiritual energy (Kiai) actively retained within the body, expand to "heaven" and "earth," and to the left and right, keeping the eyes turned to the termination point of the arrow.
Zanshin is the "final settlement of accounts," in which the body form should be dignified, and the criterion which determines the vertical and horizontal cross (Tateyoko-Jumonji) is firmly maintained.



 「残心」は結果の姿であるから、矢の的中には関係しないし、自分で作ることも出来ない。しかし私たちは練習で残心を鏡で確認するし、人によっては弓手や馬手の位置を直して残心を繕う。射の全てが現れる「残心」であるから、確認して反省するし、たとえ繕ってでも美しい姿を現じたいという気持ちの表れであろう。初心者の場合や練習中の確認ならば良いであろうが、癖に残って長々と残心をとっているようではいけないから注意したい。
 「残心」は「残身」とも書く。射の運行によって使われた筋肉や骨の運びの結果、「離れ」の後も体には伸びようとする力が残っていて、「伸合い」が続いた姿として「残身」が生まれるのである。“はい終わりました”という射では「残身」は出来ようもない。矢の的中には関係しないと書いたが、実は、「残身」をきちんととる事を意識することは、「伸合い」「詰合い」を確認する大切な練習であり、的中に大きく関係してくるのである。


 では心の「残心」とはなんであろうか。私は、無限の「伸合い」の「会」によって「離れ」を生じた際、「無」になり、その「無」の中に「私」を見つけること。「無」と同一になっている「私」を現実に引き戻すことだと考えている。
 射に際し、澄ましを行い、凛然とした自分を作り用意し射場に入る。射場は宇宙であり、その射場に射手は気を送り満たしてゆく。射位にあっては、的をひとつの手がかりとしてさらに自己を中心としてどこまでも気を伸ばしてゆくこととなり、行射はその気の運行とともに行われる。「会」において無限に広がって伸びて行く気は、「離れ」の一瞬手前で「無」に同化し射手は「無」になる。このとき、「離れ」の項で書いたように、心が軽くなる瞬間を感じることがある。そして「離れ」が生じる。
 射手は「無」の中で旅をする。「無」の中で漂い泳ぎ、「無」になっている「私」を見つけ、射手の心に「私」を連れ戻してくる。この「無」と同化している「私」を連れ戻すことが「残心」であると考えている。もし、「無」の中でいつまでも漂っているのだとしたらそれは、彼岸のかなたへ行ってしまうことであり、生者の行いではなくなってしまう。
 私は、この連れ戻すということをとても大切な事だと考えている。私たちは多くの業に包まれて生きている。もって生まれてきた業もあれば、生活の中で自分に付けてきた業もある。それを射を通じて「無」の中に身を投じることにより浄化するのである。そして、浄化した「私」を連れ戻すことにより、現世での業を払うのである。良い射が出た時の「残心」が軽く、心が清清しいのはそうゆうことなのだろうと思っている。


 「残心」は弓倒しをし物見を返して足を閉じて退場するまで続く。「息合い」とともに行われるこれらの動作は、射場に満ちた射手の気を射手自らが引き受けて退場する心持で行うとよい。射手は射場という空間の主人公である。舞台の舞い手でもある。いつまでも自分の気を射場に残してはいられないし、舞台は次の射手に渡すのがよい。道場で他の射手の方々と行射するというのは、そうゆうお互いの世界を披露しながら、拝見し楽しむことだろうし、射会を一緒に作ることだろうと思う。そこに、尊敬も和して協調する気持ちも生まれてくるのではないだろうか。


  **おことわり**
 分不相応であるのは承知、未熟な者でありながら「射法八節」について記させていただいた。全て、杣人が日々練習していることの中から、経験実践し、またはこうありたいと願ってチャレンジしている事を記したのであって、“正しい射法はこうだ”という気持ちで書いたものではない。素晴らしい射手の射を拝見したり、話を聞くたびに自分の修練の不足を痛感してしまう杣人である。それでもあえて記したのは、自分が何を考え目指して練習しているのかを文章という形で記録することにより確認し反省するためであり、もし、このサイトをご覧になった方からご意見をいただけるなら大変嬉しいからである。
 「射法八節」の項を記すにあたって、各項の説明は『弓道教本第1巻』および、『KYUDO MANUAL Volume Ⅰ』から引用転載させていただいたが、全弓連の指導によるものを基とし修練することを本旨としているからで、ご理解とお許しを願いたい。


 弓道は学問ではない。射手一人一人が心と体をつかって実践する中から身に付け発見していくものである。本を読むのも良いが、道場で先生に習い練習することが最も大切であるのは言うまでもない。その意味でも、このサイトをご覧いただいた方の練習に杣人の「射法八節」が邪魔にならない事を願っている。それは杣人の望むところではない。道場で先生の教えに身を置いて練習して欲しいと思う。

テーマ : 弓道
ジャンル : スポーツ

 【射法八節】 離れ

 【射法八節】THE EIGHT STAGES OF SHOOTING (SHAHO-HASSETSU)  離れ

射法八節は行射の際の、型であり、射位において矢を射る動作の流れを説明したものである。一つ一つの動作は関連しており、息会いによって運行される。『弓道教本第1巻』に準じて紹介し、若干のコメントを加えることとする。尚、『弓道教本第1巻』および、『KYUDO MANUAL Volume Ⅰ』から引用転載(藍色)させていただいている。


 第七 離れ(はなれ)
 「会」が完成されると「離れ」が生ずる。「離れ」は発射である。すなわち体の中筋から左右に開くように伸張し、気合の発動とともに矢が離れていく状態をいう。「会」と「離れ」は、「会者定離」という仏教後から転用されたといわれるように不離一体のもので、会では力がまとまり、充実して、一本の矢に移され、「離れ」を生ずるのである。したがって、「離れ」は自然の離れでなくてはならない。離すのではなく、離されるのでもない。これをたとえていえば、葉末にたまった雨露が自然に地に落ちる-すなわち、機が熟して自然に離れるものでなければならない。


 (7)Hanare-Release
When the conditions of the full draw have been fulfilled, the release will be its result. The release (Hanare), then, is the "uttering" of the shooting. In other words, this is the condition of the arrow being released together with the motion of forcused spiritual energy (Kiai) by expanding to open up to the left and right from the centre of the chest.
The terms Kai and Hanare are said to be derived from the Buddhist expression, "Esha-Jori; meeting is departure," so they shoud be understood as one inseparable unity. Which is to say, at Kai (meeting), power is brought to its conclusion - its fulfillment and transferred to an arrow, from which Hanare (departure) is produced. Consequently, Hnare must be a natural release.



 「離れ」は軽妙な離れが良しとされ、気力の充実と気合の発動により内面的な爆発力によって生じるという、しかし「発」が見えるようではいけない。射手の心理としては、離れたのかどうかも分らないうちに「離れ」はおこっているのであって、気合の発動といっても気合とともにえいやっと離すのではない。では、離れに気がつかないのかというとそうではなく、体の各所が納まりながら伸び合ってゆくと、「離れ」がくる瞬間に、すっと胸から腹に落ちてくるものを感じることがある。少しばかり心がかるくなったような感じである。「離れ」が教えてくれるのであろう。
 「離れ」は意識してつくるものではなく、まして離すものでもない。私はしたことも出来もしないが、「弽ほどき」といって弽を緩めて弦が離れやすくするのなどは下品な行為である。また、「伸合い」の意識をおろそかにして、気が抜けた離れをする初心者がいるが、これは自然の離れとは言えない。「詰合い」をしっかりし伸び合っていけば、「伸合い」は最後まで射手のものであり、その結果として「離れ」が生じるのである。弓に「離れ」をとられてはいけない。初心者のうちは、残心を思い描きながら決まった位置に弓手や馬手が飛ぶように「離れ」を練習すると次第に意識しないでも馬手は飛ぶようになる。「太鼓をたたくように馬手を飛ばせ」と指導している先輩がいたが、なるほどと思った。正しい「引分け」「会」の延長に「離れ」があるのだが、体が覚えるまでは意識して練習することは大切なのである。
 「離れ」で弓手や馬手が振れる人がいる。多くの初心者がそうであり、弓手では切りさげたり拳何個分も背中のほうに振ったり、突き上げたりと忙しい。馬手も上に切り上げて万歳したり反対に切り下げたりと、矢筋とは違う「離れ」になっている。これはいずれも、「離れ」での胸の開きと両肩の「伸合い」に問題があることが多い。「会」での「詰合い」が正しい骨法で出来ていなければ、弓手にも馬手にも余計な力が働き、手先で離す結果となる。さらに、左肩を的方向に押すベクトルと弓手の的に押すベクトルとが重ならなければ、振れるのは当たり前である。私は、左肩と弓手と的を一直線上に置くようにしている。こうすればベクトルは一致し弓手が振れることは無く、弓も手の内の中で素直に入って来て弓返りも軽くなる。
 馬手もまた違う方向に伸ばすから「離れ」が散ることになる。馬手肘はそれ自体力が入らないから、引っ張られながらたたむようにもって来るのであり、「伸合い」を作るのは右肩である。但し、弓手の肩と同一線上に右肩を置きベクトルを重ねようとしても、口割りにある矢までの厚みと高さがあるから一致することはない。これを調整するのが馬手肘の方向である。ベクトルが一致するように、腰に向けて引くのがよい。これにより、的と反対方向へ向けて二の腕の張りが効いているから、大きく肘が落ちてしまうことはなく、左右の肩の同一線上に馬手も飛ぶことになる。
 矢筋に離れるというのは大変重要なことであるが、ベクトルを考慮しなければ正しい矢筋は理解できないと思う。


 「大離れ」「小離れ」という言い方がある。現在の弓道指導では「大離れ」を奨励しているようだが、私が弓道を始めた頃は、「小離れ」が良しとされ、私の道場では馬手の掌を的のほうに向けるという教えもあった。正確に習うことが出来なかったが私も練習して難しさを感じていたものである。古い本には「大離れ」を初心者の離れとして紹介しているものもある。良し悪しでは無く、それぞれの思想理論により形作られているものと考え、研究の必要を感じている。
 私はある例会で審判席にいらした先生から、「今の射をするように」と注意を受けたことがある。弓道を再開したての頃の話であるが、「小離れ」の影を残していた私を見て以前の私の射を覚えていてくださり指導いただけたことに大変嬉しく感激した。


 「離れ」は射において最大の醍醐味である。其れまでの各節が上手に出来ていても、最後の離れで失敗することもある。「会」での「伸合い」「詰合い」の成否。心の張りなど、最後の最後まで自分と闘いその結果現れてくるのが「離れ」である。仏僧が激しい禅問答を重ねてその果てに悟りの道を見るのと似ているのかもしれない。無限への「伸合い」から「無」を生じ自然に離れるとき、「無」の中にあるのは「私」である。「離れ」を見て射手その人が見えるのはそうゆうことなのだろうと思う。恐ろしいほどに、射技と精神の鍛錬の積み重ねが大切であることを「離れ」は教えてくれるのである。

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 【射法八節】 会

 【射法八節】THE EIGHT STAGES OF SHOOTING (SHAHO-HASSETSU)  会

 射j法八節は行射の際の、型であり、射位において矢を射る動作の流れを説明したものである。一つ一つの動作は関連しており、息会いによって運行される。『弓道教本第1巻』に準じて紹介し、若干のコメントを加えることとする。尚、『弓道教本第1巻』および、『KYUDO MANUAL Volume Ⅰ』から引用転載(藍色)させていただいている。


 第六 会(かい)
 「会」は形の上では「引分け」の完成された状態をいうが、射手の心理からいえばむしろ無限の「引分け」である。今までの諸段階はこの「会」に到達するために行ってきたもので、精神・身体・弓矢が渾然一体となり、満を持し気迫をたたえ、間断なく天地左右に伸張して(伸合い)発射の機を熟させる頂点で、まさに弓射の極致である。
 「会」において重要なことは「詰合い」と「伸合い」である。


 (6)Kai-Full Draw
In terms of form, the stage of the full draw (Kai) is the point at which the drawing apart of the bow (Hikiwake) is completed. However, from a psychological view point, rather than being complete, it should be understood as a condition of endlessly drawing the bow apart (Hikiwake).
The various stages until now have been done to attain the full draw (Kai) in which the spirit, body, bow and arrow are harmonized as one. In this unified condition the waiting is maintained until the time ripens to "brim with the fullness of spirit," ceaselessly expanding to "heaven" and "earth" and to the left and right (Nobiai) until the opportunity for release arrives. To attain this is without doubt the perfection of shooting.
In the full draw (Kai) there are two very important conditions, which are called Tsumeai and Nobiai.



 「会」は無限の「引分け」で「引分け」の動作の延長にあるが、弓を押し開く動作から伸び合ってゆく動作に運動の方向、質が変わる。「引分け」の終わったところが「会」なのではなく、さらに「伸合い」により「離れ」を生じさせることが「会」である。「会」では「伸合い」「詰合い」が重要である。「伸合い」は気力とともに的に向き合いながらも天地左右に伸びてゆくのが大切で、決して的の方に伸びるだけではない。私は弓道を始めた当初「会で左肩がよく伸びる」といわれ、左肩一つで押し切るというのを得意としていたが、今は的にこだわらずに自分を中心に置いて天地左右に伸びられるよう心がけている。
 「伸合い」は無限に伸びるといっても決して伸びきることではない。「会」においてもタメが大切で、離れの瞬間にこれが更なる「伸合い」につながる。私たちの体は自然体の時各関節はニュートラルであり、関節にあそびがある。完全に伸びてしまうと、関節はロックしてしまい力が正しく伝わらなくなる。よく「離れ」で弓が手から落ちる人がいるが、原因は手を緩ませているのでなければ、伸びきったことにより「離れ」の瞬間の更なる「伸合い」の力が弱いのだと思う。弓は「離れ」の瞬間回転することにより弓手の中で保持する支えを無くすから重力により下に落ちようとする。これに対して、「伸合い」により的方向に弓を押す力が加わっていれば、弓が落ちる力が減るのは自明である。離れで弓が落ちる方は「会」で左肩、肘のタメを意識し、左腕をロックせず離れの瞬間にも「伸合う」ことを試してみてはいかがであろうか。
 「詰合い」は左右の手・肩と胸を張り詰める「五部の詰」、これに足・腰・腹を加えた「八部の詰」が大切であり、「三重十文字」による安定した姿勢と「五重十文字」の各ポイントの働きが重要になる。「詰合い」は骨法に則った正しい骨の位置と関節の働かせ方であり、正しい「伸合い」を行うためには、「詰合い」が正しく出来ていなければならない。肩関節が正しくなければ、左右に伸びようとしても伸びられないから、矢は失速したり、左右に散ることになる。「詰合い」が骨法に従った正しい骨の位置の納め方だとすると、射法八節の各項目、「胴造り」でも「打起し」でも「詰合い」の意識は必要である。「打起し」や「大三」にも「詰合い」はあり、詰合いながら「引分け」てくると思っているが、「会」において言われるのは特に重要だからということなのであろう。諸先輩の意見を伺いたい。
 「会」において大切なことに狙いがある。正しい体の使い方に習熟してくると、矢は的に集まってくる。審査や試合前に練習が集中して来ると、前の矢の筈に次の矢が中ることがよくあるが、これは、体の使い方が安定してきているからである。的の狙いには「半月のねらい」や「満月のねらい」などあり、自分の利き目のことなどもあわせて研究するし、籐何本目などと、矢擦り籐で自分なりの照準を決めている人もいる。私は、狙いに器用ではないので、あまり的を見て狙うという意識が無い。左肩の位置を確認しているだけで、後は、矢の延長線上に矢飛びの軌道を見ている。
 「会」は気力の充実の成果がもっとも問われるところでもある。不安や欲を抑え制御しなければ弱い心にすぐさま忍び寄ってくるから、心を澄まし己に立ち向かいながら気力の充実をはかる。「伸合い」は気力の充実にも言えることで、心がおおらかに広がっていかなければ、貧相で姑息な射になってしまう。「会が深い」という言葉がある。動作としては「伸合い」「詰合い」を確実に行ってゆくこと、心理としては自分に押し寄せてくる不安や執着心、雑念と闘いながら練習で培ってきた克己心を現ずることであろう。「会」における「伸合い」「詰合い」を油断無く行う様と己と闘う心の質、時間をかけ丁寧に自分を見ることが、「会の深さ」に通じるのだろうと思っている。

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 【射法八節】 引分け

 【射法八節】THE EIGHT STAGES OF SHOOTING (SHAHO-HASSETSU)  引分け

 射法八節は行射の際の、型であり、射位において矢を射る動作の流れを説明したものである。一つ一つの動作は関連しており、息会いによって運行される。『弓道教本第1巻』に準じて紹介し、若干のコメントを加えることとする。尚、『弓道教本第1巻』および、『KYUDO MANUAL Volume Ⅰ』から引用転載(藍色)させていただいている。


 第五 引分け(ひきわけ)
 「引分け」は、打起した弓を左右均等に引分ける動作である。「引分け」は射の運行にあたってその中心となるもので、「引分け」の良否は次にくる「会」「離れ」に大きく影響する。
 「引分け」では、両拳に高低なくほぼ水平(または矢先がわずかに低い程度)にし、矢は体と平行に運び、矢先が上らぬよう的に向かって水平を保ちつつ左右均等に引分ける。その弦の通る道(弦道という)は、額の約一拳ないし二拳以内のところで、左手拳は的の中心に向かって押し進め、右手拳は右肩先まで矢束(自己の引く矢の長さ)いっぱいに引き、頬につくように、口のあたり(頬づけといい、口の線=口割り=より下がってはいけない)で引きおさめ、弦は軽く胸部につけ(胸弦という)、縦横十文字の規矩を構成する。


 (5)Hikiwake-Drawing Apart
Hikiwake is the movement of drawing apart equally to the left and right after the bow has been raised to the position above the head (Uchiokoshi). This stage in the shooting is central to determining whether the quality of the shooting is good or bad. Consequently, it has a great influence on the full draw (Kai) and on the release (Hanare) which follows on from it.
In all methods of Hikiwake it should be observed that the height of both fists is not too high or too low, and that the arrow is kept level (actually the tip of the arrow should be lowered to just the slightest extent) and parallel to the body with the tip of the arrow pointing towards the target. The action of drawing apart shoud be balanced equally to the left and right with the arrow kept continuously level (the tip of the arrow must not be raised).
During the draw, the right fist passes along an even path (Tsuru-Michi) which is about a fist's distance, or within two fist's distance, from the forehead, coming as far as the right shoulder to the full draw length of one's arrow shaft. At the same time the left fist pushes forward in the direction of the centre of the target, and the arrow moves closer to the body, moving as if to touch the cheek (Hoozuke), until it is drawn to the line of the mouth (Kuchiwari) to complete the movement. (The arrow should not drop below the dividing line of the mouth.) The completion of this action forms the Vertical and Horizontal cross(Tateyoko-Jumonji) with the string touching lightly against the chest region.(Muna-Zuru)



 「引分け」も様々な引き方があるが、私は正面打起しで大三をとっている。「打起し」で使った広背筋が途切れることのないよう丁寧に左肩根から大三をとるが、このとき左腕の下筋を意識し、薬指につながるような気持ちで大三をとる。弓手を握り絞めたり手先の力で弓を運ぶことの無いよう注意する。私は、背中で踊るようにと思っている。弓手を大三の位置にもってゆくにつれて、馬手の弽の中で弦が引かれ、弽は弓手のほうへ引かれてゆく。このとき、打起していた右腕はさらに張り上げる気持ちで腕の内側を審判席のほうに見せるほどに肩と肘から捻り上げる。弽は弦に引かれるほどに力を抜いているが、全く抜いてしまうのではなく、弓手に張り合うようにしなければならない。以前、全く力を抜いて弓手に引かれるのに任せてみたことがあったが、右肩の位置に不具合がおこるような気がするし、引き分けてくる初動のときに肩の操作が難しい気がした。馬手は肘で引き、捻った弽や肩に余計な力が入らないように注意し、肘が紐で引っ張られているように、肘をたたむような気持ちで大きく引いてくる。簡単に引き降ろしてしまうと、下弦がとれなく弓を働かせることが出来ない。
 弓手は、肩根から押したときに、三角(みすみ)で弓を保持しながら、手の中に余計な力の掛からないようにと工夫している。手で押すのではなく肩から押すことが重要である。また、手の内は、弓をいかに安定して持ち鋭い離れや弓返りが出来るかが肝心であるが、本はずと末はずとが垂直に位置していることが大切であり、離れ弓返りの際にも弓が真直ぐ立って回転することが良いと思っている。これは、独楽が回るときに回転が速く安定しているのは芯が真直ぐになっているときであることからも理解できると思う。打起しから離れまで、弓は真直ぐ立てるのが基本であると思う。
 弓手で大切な事のもう一つは、大三から引分けてきたときの、弓の捻りを手の内でどのように受けコントロールするかである。正面打起しの場合、大三から押し開いて会に至るが弓は抵抗力によって虎口に締まってくると同時に軌道を描いて引分けられてくるから爪揃えした指でも抵抗を受けることになる。正面打起しの難しさの一つは、的に向かって真直ぐ押しながら、爪揃えにかかる弓の抵抗をどう制御するのかに有ると思う。しかも、馬手の弽によって弦が引き上げられ、本はずはさらに捻り上げられている。弓手による弓の移動と馬手による弦の運びによって弓は捻られているのであり、それを弓手の手の内でコントロールするのである。とても繊細な作業が要求されているといえよう。
 「引分け」で左右均等に押し開いて来るのであるが、このときの「胸の中筋から左右に開くように体を弓の中に割って入る気持ち」というのはどのような動作なのか。私は、胸は小さく使えと教えられたが、小さく使いながら大きく開くのは難しい。初心者に見られる残心に、胸を突き出したり、腕が背中の方まで振られているのがよくある。弓手は的へ馬手は反対に押し引きするのであるから、腕が背中のほうまで振られることは無いのであるが、原因の一つに押し引きの方向の間違いがあり、もう一つは胸の使い方があると思う。確かに離れの結果胸は開くのであるが、体操で胸を開くのとは違う。両肩を残しながら、胸と同時に背中も伸びているから、突き出すように胸が開かれることは無いし、このように胸が開かれてしまうと肩が逃げてしまうことになる。手先で釣り合って引いている場合にも胸が突き出し、腕が振られた残心になると思う。胸の使い方はよく研究する必要がある。

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 【射法八節】 打起し

 【射法八節】THE EIGHT STAGES OF SHOOTING (SHAHO-HASSETSU)  打起し

 射法八節は行射の際の、型であり、射位において矢を射る動作の流れを説明したものである。一つ一つの動作は関連しており、息会いによって運行される。『弓道教本第1巻』に準じて紹介し、若干のコメントを加えることとする。尚、『弓道教本第1巻』および、『KYUDO MANUAL Volume Ⅰ』から引用転載(藍色)させていただいている。


 第四 打起し(うちおこし)
 「打起し」は弓を引き分ける前に弓矢を持った左右の両拳を上にあげる動作である。「打起し」には、「正面打起し」と「斜面打起し」との二つの方法がある。「正面打起し」は、「弓構え」の位置からそのまま静かに両拳を同じ高さに打起す。「斜面打起し」は、斜面の「弓構え」から左斜面に打起こす。「打起し」の高さは約45度を基準とするが、年齢や体格などによって多少違いがある。「打起し」の際は精神身体ともにゆったりと伸び伸びした気持ちで、気息を整え「胴造り」のくずれぬように、また拳に無用な力をいれぬように、矢は常にほぼ水平に且体と平行に、両肩は下に沈むように注意しなければならない。あたかも太陽が静かに昇る境地、無風帯の日に空に煙がゆったりと立ちのぼる風情で、呼吸にあわせて静かに打起すことがよい。


 (4)Uchiokoshi-Raising the Bow
Uchiokoshi is the movement in which the bow and arrow, which are held by the left and right fists, are raised above the head before drawing apart the bow. There are two methods for raising the bow; from the front facing position (shomen-Uchiokoshi) or from the aslant position (Shamen-Uchiokoshi).
(1)When the bow is raised up in the front facing position (shamen-Uchiokosi) both fists are raised up quietly to the same height above the head from the bow readying posture(Yugamae).
(2)In the aslant position (Shamen-Uchiokoshi), the bow is raised up on the left side aslant from the side aslant bow readying posture (Yugamae).
The height of the bow raising stage (Uchiokoshi) is set at about 45°degrees, which is standard, but it differs more or less depending on age and physique.
At the time of raising the bow, arrange the breathing and keep arelaxed and easy feeling in both the mind and body, without collapsing the form or the torso (Dozukuri) ore putting unnecessary power into the fists. The arrow is always held horizontal and parallel to the body, and care must be taken that the shoulders remain settled and do not lift up.
This movement should be carried out with a calm and tranquil feeling. Like the sun climbing quietly in the sky, or smoke calmly raising up on a windless day. In this way it is desirable to make the bow raising stage (Uchiokoshi) quietly in harmony with the breathing.


 「打起し」によってこれまでの構えの動作から、動きの動作に移行するが、息合いによって行われるのはもちろん、心を落ち着かせ静かな心持で行うのが大切である。私は「弓構え」で「羽引き」を行い、両肩の位置、肘のひねりなどを整え「打起し」につなげる。正面の「打起し」では矢を体と平行、床面とも水平になるよう両拳を上げ、弓を持ち上げる。このとき、腕の筋力ではなく、背中の脊柱起立筋と広背筋、お腹では腹横筋を用いて天に弓が引っ張られるようにして打ち起す。すでに、「弓構え」「羽引き」で準備された筋肉であるが、この筋肉と骨の運動はその後の「離れ」にいたるまで途切れることのないように注意する。初心者などで、打起した後に肩の高さを正そうとする人をみかけるが、これでは広背筋の働きを断ってしまうことになり、無駄な動作である。腹横筋はインナーマッスルの一つで、腹式呼吸にも関係し姿勢をよくする筋肉でもあるが意識するのが難しい筋肉でもあるので練習を要す。
 また、勝手は肘からひねられているが、私は弽の弦枕の下のほうからひねり挙げるように打起す。先輩にはあづちの砂を上げるように打起せと習った。「引分け」での下弦の取り方に関連する事でもあり微妙な弽使いであるが、私の使用している弽での話である。弽によって使い方は違うから自分の弽の形をよく見て、どう使うのかを研究しなければならない。
 呼吸は打起しの際に息を吸い、頂点で軽く吐いている。息を吸いながら丹田にためる気持ちで落としてゆくと、丹田は次第に固くなり、開いた両足の裏が床面に吸い付いてゆく。頂点で息を少し吐くとさらに足の裏は吸い付いてゆく。このとき、ひかがみの張りを確認することも大切である。
 「打起し」は手先ではなく、勢いでもなく、脊柱起立筋と広背筋など胴体の筋肉を使って行うから、若干胴が伸びてゆく感じがするが、それは筋肉が引っ張られているからであって、これによって上体がうわずってはいけない。呼吸を使いながら、肩や腰を沈め、丹田を深くしてゆくことによってどっしりした打起しを行いたい。

 

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【射法八節】 弓構え

 【射法八節】THE EIGHT STAGES OF SHOOTING (SHAHO-HASSETSU)  弓構え

射法八節は行射の際の、型であり、射位において矢を射る動作の流れを説明したものである。一つ一つの動作は関連しており、息会いによって運行される。『弓道教本第1巻』に準じて紹介し、若干のコメントを加えることとする。尚、『弓道教本第1巻』および、『KYUDO MANUAL Volume Ⅰ』から引用転載(藍色)させていただいている。


 第三 弓構え(ゆがまえ)
 「弓構え」は、いよいよ射の活動に移る準備動作である。したがって「足踏み」・「胴造り」による基礎体勢を保持しつつ、呼吸を整え気力を充実して動作しなければならぬ。「弓構え」には、正面の構えと斜面の構えとがある。いずれも「弓構え」の中には、「取懸け」「手の内」「物見」の三つの動作が含まれている。すなわち正面で弽の拇指を弦にかけ、四つ弽の場合は、薬指で拇指で押さえ中指・人差指をえる。三つ弽の場合は中指で拇指を押さえて人差指を添え、ともに拇指ははねるようにしてやわらかく整える。これを「取懸け」という。「取懸け」では、右手の前膊と弦が直角の角度であって、手首が曲らぬように注意しなければならない(懸口十文字)。
 左手は正しく弓の握り皮のところを握り、「手の内」を定める。「手の内」は弓の力をよく働かせ、矢の速度、貫徹力、飛翔力、集中力に影響する大切な技法であって、昔から「鵜の首」「紅葉重ね」「卵中」「握卵」等の名称があるが、要するに、弓を固く強く握らず、あたかも卵を握るような気持ちを表現したものである。
 以上の準備ができて、手首や肘は柔かに物を抱くような気持ちで弓矢を保ち、それから頭を正しく的に向けて注視する。これを「物見を定める」という。


 (3)Yugamae-Ready the Bow
Yugamae is the preparatory stage just before the actual movements for shooting. Consequently, the movements of this stage must be arranged with the breathing, so that spiritual energy is developed and the basic body posture of the footing (Ashibumi) and the torso (Dozukuri) is maintained.
There are two types of Yugamae. One is the posture held directly is front of th body (Shomen no Kamae) and the other (Shamen no Kamae) is the posture held aslant of the body. In both types, there are included the three movements for arranging the grip of the right hand (Torikake), forming the grip of the left hand (Tenouchi), and setting the gaze on the target (Monomi).


 「弓構え」には、「取懸け」「手の内」「物見」の動作が含まれているのであるが、流派の違い、斜面打起しと正面打起しの違いによって動作に違いがあるので、道場で先生によく習う事が大事である。
 「取懸け」は弽を弦にかける動作であるが、弦にかけた筈のしたに弽を運び、弦道を確認しながらすりあげるように行う方法や直接筈のところに弽を運ぶ方法などがある。どちらにしても、息合いとともに、弦と矢を保持するのであって、何回もやり直したり、大振りで弽を運ぶのは好ましくない。無駄な動作を行わないのは武道の基本である。「取懸け」では、拇指の腹で弦をおすように捻るが、手首ではなく肘や肩から捻る心持で行う。初心者は手首で手前に捻る傾向があり、矢のしをする一因となりがちである。ただし、弽は同じ作者でも一つ一つが違い、弽師の考えが反映されているから、工夫したり、指導するときにはどのような弽なのかをよく見て行わなければならない。
 「手の内」は弓を引く者すべが苦心研究する大事である。これも流派による違いや個々人の手の形、大きさなどにより感覚が違うから、それぞれが自分にあった工夫をしなければならない。「弓構え」での「手の内」は弓の握り皮のところで弓手を整える作業であるが、斜面の打起しと正面の打起しでは自ずと整え方は違ってくる。正面では弓が手の中で回りながら会に運ばれてゆくから、弓を握って余分な力を弓に与えないようにしなければならない。虎口の皮を巻き込むように納め、三角(人差指の根元、小指の根元、拇指の根元)が弓から離れないようにし、弓に手を沿わせる心持でよい。後の運行によって弓の抵抗力が働き、手の中でひねられ押されてくる。これを受ける程度に軽く握るのであって、射手自らが握るのでは無い。
 「物見」は的を見る動作の一つである。このとき、息合いとともに顔向けをして顎を引き右首筋を張る加減で首を伸ばし、背筋を通じて胴造りに楔を打ち込むようにする。「物見」は眼で的を見るのではあるが、的に気を送り心で見るのが肝要で、私は額が的の面と接する心持で行う。こうすると、的に送った気が跳ね返って的までの距離を半径とした円が自己を中心に形成される。この円を大きくしてゆくと的を貫いて広がり、且、的が胸の中に飛び込んでくる。何時も出来るわけではないが、気持ちのいい清清しさがあり、「物見」は弓道の醍醐味と思っている。
 「弓構え」の動作で大切なことに、「円相」と「羽引き」がある。「円相」は大木を抱く気持ちで背中から腕を丸く使い、「羽引き」は文字どおり、番えた矢の羽を軽く引く動作であるが、この動作は、羽を痛めないために行うのではなく、「円相」を作るときに、背中、両肩、両肘の張りを作るために行うものと考えている。胸の使い方も難しく、軽く開きながらも小さく使わなければならず、決して胸を張り開くのではない。「円相」は「羽引き」によって調整されるがやりすぎはよくない。「円相」といっても、広背筋を意識しながら肩甲骨から自然にまるく伸ばし、肩から腕全体を内側に巻くようにして捻れば両肘の張りは生まれ、「円相」が出来る。決して両手先や肘を曲げたり弓と弦を広げるのではない。

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 【射法八節】 胴造り

 【射法八節】THE EIGHT STAGES OF SHOOTING (SHAHO-HASSETSU)

射法八節は行射の際の、型であり、射位において矢を射る動作の流れを説明したものである。一つ一つの動作は関連しており、息会いによって運行される。『弓道教本第1巻』に準じて紹介し、若干のコメントを加えることとする。尚、『弓道教本第1巻』および、『KYUDO MANUAL Volume Ⅰ』から引用転載(藍色)させていただいている。


 第二 胴造り(どうづくり)
 「胴造り」は、「足踏み」を基礎として両脚の上に上体を正しく安静におき、腰を据え、左右の肩を沈め、脊柱および項を真直ぐに伸ばし、総体の重心を腰の中央におき、心気を丹田におさめる動作である。この場合、弓の本弭は左膝頭におき、右手は右腰の辺にとる。以上の動作と配置によって全身の均整を整え、縦は天地に伸び、横は左右に自由に働けるような、やわらかい且つ隙のない体の構えを作るとともに気息をととのえることが肝要である。


 (2)Dozukuri-Forming the Torso
With the footing stage (Ashibumi) as a foundation, the upper body is "placed" correctly and calmly on top of the legs, with the hips set firmly, and the left and right shoulders settled into hte body. The spine and nape of the neck are stretched and straightened, and the centre of gravity of the whole body is placed in the hips. With this movement spiritual energy is settled in the abdominal area (Tanden). Also at this time, the bottom tip of the bow (Motohazu) is placed on the left kneecap, and the right hand put onto the rigyt hip.
The importance of this arrangement is that it prepares the balance of the whole body, which together with the breathing makes a calm but concentrated body posture that stretches along the vertical upward towards "heaven" and downward to the "earth", and along the horizontal freely to the left and right.


 「胴造り」は行射の際の基となるところであり、「胴造り」が正しく出来るかどうかによって正しい射が行えるかどうかが決まってくる。「胴造り」では重心や丹田が重要なポイントになる。重心は正しい姿勢をとることが大切で、決して仰け反ったり、出尻になってはいけない。「足踏み」の上に上体を自然に乗せ、体のどこにも力をいれず、あごを軽く引き、頭頂から真直ぐに重力を受けるようにする。このとき骨盤をやや前に動かし仙骨を前のほうにすくうように動かすと、重心が真直ぐ地面に下りる位置が感じられるところがある。この位置が腰の位置であり、仙骨が起き正しい姿勢となったところである。さらに、このとき鼻から静かに息を吸うとへそ下が締まり硬くなってくるところがある。此処が丹田である。後に打ち起こして引き分けてくると、弓の位置が移動するから重心も移動するが、「胴造り」で正しい姿勢をとると、体は重さを感じなくとても楽で軽くなったようにさえ感じる。それでいて体の各部所は落ち着いて安定している。
 「胴造り」が正しく出来ているとき、呼吸をすると足の裏が床に吸い付いていくのが分る。吸っても吐いても、少しづつ足の裏が沈みこんでいく感じである。お試しいただきたい。
 私は「胴造り」の際に体のどこの部分も緊張させないように気をつけている。緊張させることは、他の部位とバランスを欠くことになり、正しい自然体を形成することが出来ないのではないかと考えている。自然体でありながら、呼吸によって体が締まっていくことを目指している。
 さて、ここで課題を二つ。一つは、ひかがみの張りかたである。ひかがみを張ることは上体を安定させるために有効ではあるが、必要以上に張ると脚をロックしてしまうことになり、余計な緊張を強いることになり不具合ではないかと考える。もう一つは、へそを下に向ける、重心を下におろせという指導で行射の際に帯を下に引く方がいる。この方法は出尻を誘導しやすく仙骨・骨盤の位置の理解が出来ていない者には不適切ではないかと考える。
 不思議なもので、「胴造り」が上手く出来、体が納まると、呼吸もその後の行射もとても自然に軽く出来るし、打ち起した段階ですでに、的に矢が中るような気がする。武道の基本が姿勢にあることの証左であり、それだけに普段から心して修練したいものである。

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 【射法八節】 足踏み

 【射法八節】THE EIGHT STAGES OF SHOOTING (SHAHO-HASSETSU)  足踏み

 射法八節は行射の際の、型であり、射位において矢を射る動作の流れを説明したものである。一つ一つの動作は関連しており、息会いによって運行される。『弓道教本第1巻』に準じて紹介し、若干のコメントを加えることとする。尚、『弓道教本第1巻』および、『KYUDO MANUAL Volume Ⅰ』から引用転載(藍色)させていただいている。


 第一 足踏み(あしぶみ)
 「足踏み」は、弓を射る場合、その基礎となる最初の足の踏み方-足がまえ-である。矢が正しく的にあたるためには、まず正しい姿勢を作ることが必要で、そのためには、正しい足踏みをしなければならない。単なる足開きではない。「足踏み」は、射位(弓を射る位置)で脇正面に向かって立ち両足先を的の中心と一直線上に外八文字に踏み開く動作である。その角度は約六十度で、両足先の間隔はおよそ自己の矢束とする。


 (1)Ashibumi-Footing
Ashibumi is the first movement in which the feet are placed-in the body posture of the footing stance -which becomes the foundation for the shooting. For the arrow to hit the target correctly, it is necessary to make the correct body posture. To do this the correct footing stage(Ashibumi) must be formed, an action that is not simply spreading the feet apart.
Ashibumi is made on the shooting position (shai) bystepping into the side facing position(Waki-shomen) while moving the feet out into a "v" shape, so that the big toes of both feet are placed on a straight line to the centre of the target. The angle between the feet should be about 60゜degrees, and the spacing between both toes should be roughly the deaw length of one's arrow (Yazuka).


 「足踏み」は射位で的に対して脇正面にして立った後行う最初の動作である。入場からすでに息合いで動作を運び、気合を満たしていくのであるが、この「足踏み」のときには的と気を通わせる気持ちが大切で、しっかり踏みしめることが重要である。一足の場合、左足を的に向かって踏み開き、右足を一旦左足にひきつけてから一足で踏み開くが、このとき左足先に結んだ的からの気を右足先に受けてさらにのばすように足を開く心持が大切である。一旦開いた足は、こそこそと直すことは慎まなければならない。
 二足の場合、弓と矢を組み目線の高さにささげ持ちながら立ち、矢すじに的のほうに顔を向け左足を半歩踏み開く。続いて矢すじに戻した目線を弓と矢の交差する握り皮のところから弓にそって足元にうつして右足を右に半歩踏み開く。このとき、足元を覗いて首や腰が曲がらないように注意しなければならない。的から通わせた気を目線を下にすることで、足元につなげるぐらいの気持ちで右足に移してゆくのが良いと思う。
 「足踏み」では、足を開く際に膝が曲がり腰の高さが上下すると肩も揺れて見苦しい。また、左右の足を開く速度が違ったり、さっさと開いて気合が伴っていないのもいけない。これらは息合いによって動作をすることをおろそかにしているからで、足踏みが修正の出来ない重要な動作であることの理解に欠けているからであろう。私は習い始めのころにに、一旦開いた足踏みを直してはいけないと教わった。直す時に隙が生まれるからである。骨盤、脚の付け根などの骨の納まりや重心などその後の射に影響する大切な動作であるから、自分の矢束、骨格を理解して体にあった「足踏み」をしなければならない。
 足踏みは続く胴造りのための大切な動作であり、的と気を結ぶ動作であるから、射を成功させるための大切なものと覚悟してしっかりと行うよう心したい。

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